売上高および売上原価
完成工事高
完成工事高とは、工事進行基準により収益を計上する場合の期中出来高相当額および工事完成基準により収益を計上する場合における最終総請負高をいいます。
工事進行基準では、決算時に工事進捗度を見積り、その進捗度に応じた出来高相当額を計上します。
工事完成基準では、工事が完成して、その目的物の引き渡しが完了した時点で請負金をけいじょうします。
兼業事業売上高
兼業事業売上高とは、建設業以外の事業をあわせて営む場合における事業売上高をいいます。
例としては、不動産業、保険事業、建材販売業、管理保守業務などがあります。
完成工事原価
建設業の完成工事高に対応する原価は、完成工事原価として計上します。
完成工事原価については、個別で詳しく説明いたします。
兼業事業売上原価
兼業事業売上原価とは、建設業以外の事業を営む場合における事業売上高に対応して計上される売上原価をいいます。
販売費及び一般管理費
役員報酬
役員報酬とは、取締役や監査役等に対して委任契約に基づいてその職務執行の対価として、支払われる報酬のことをいいます。
役員報酬には、役員賞与、役員賞与引当金繰入額を含みます。
役員報酬の額は定款にて具体的に定めるか、株主総会の決議により総額の上限および決定方法を定め、各役員への配分は取締役もしくは監査役間での協議により決定されます。
従業員給与手当
従業員給与手当とは、従業員に対して支給される給与、賃金、手当及び賞与などをいいます。
従業員への給与支給時には、給与支給額から所得税および住民税を源泉徴収して、定められた日に納付します。
社会保険料などの従業員負担分についても、給与支給時に給与支給額から控除します。
退職金
退職金は、一定期間にわたり労働を提供したことなどの事由により、退職金規定等に基づいて従業員に支払わるものをいいます。
役員に対する退職金については、通常は役員退職慰労金を使用します。
役員退職慰労金の支給については、株主総会においてその支給を決議しますが、具体的な金額、方法及び時期については取締役に一任するのが一般的です。
法定福利費
法定福利費とは、健康保険、厚生年金保険、労働保険などの保険料の事業負担額および児童手当拠出金をいいます。
健康保険、厚生年金保険、雇用保険については、原則として事業主と従業員の双方が負担します。
労働保険料、児童手当拠出金については、全額が事業主の負担になります。