財務諸表とは、株主、税務署などに対して、経営活動の結果として現在の財産の状態を明らかにするために作成される書類のことをいいます。
一般的企業は会社法計算規則で作成しますが建設業は建設業法施行規則で定める様式に従って財務諸表を作成しなければなりません。
なので、建設業許可申請書や事業年度終了届で作成する財務諸表は建設業法施行規則で定める様式になります。
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 完成工事原価報告書
- 株主資本等変計算書
- 個別注記表
建設業会計では一般の勘定科目とは異なり、特有な勘定科目が使用されます。
貸借対照表における一般の勘定科目では売掛金は建設業では完成工事未収入金、仕掛品は未成工事支出金、買掛金、未払金に相当するのは工事未払金、損益計算書における一般の勘定科目の売上高は完成工事高になります。
また、原価計算における労務費についても、一般の業種とは異なり、建設業法施行規則による勘定科目は「工事に従事した直接雇用の作業員に対する賃金、給与及び手当等」と規定しています。
よって、工事に従事する現場監督、作業員のなどの人件費は完成工事原価で処理します。